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蔵の歴史

創業は天保元年(1830年)。8代に亘り受け継がれた伝統は、
大切に、次の世代にも受け継がれてゆく。

柴田酒造場は、江戸時代後期の天保元年(1830年)に、愛知県の旧額田郡下山村にて創業いたしました。当時、庄屋で地主でもあった柴田家が余剰米を用いて酒を造り、それを売り出したことに始まります。明治31(1898)年に蔵が火事に遭った時、樽の中の酒が流れ出し、蔵近くの川を伝って遥か下流の岡崎市まで流れ着いたことがありました。この時、川に沿って暮らしていた人々がこの山奥に造り酒屋があることを知り、これを機に「孝の司」の名が広く知れ渡ったという逸話があります。

柴田酒造場 代々当主

初代 柴田彦左衛門が創業(過去帳による)
二代目 柴田要左衛門(お墓には要左衛門正忠の名)
三代目 柴田平六(岩ノ上を開墾し、山を掻き崩して田んぼにした。我慢の平六と呼ばれていた)
四代目 柴田謙一(信心深く、保久の萬福寺に寄付をした。仏の謙一と呼ばれていた)
五代目 柴田類太(江戸期に建てられた蔵の火災後、現在も残る旧蔵を建てる)
六代目 柴田清蔵(在郷軍人分会長、村会議員を4期16年務めた)
七代目 柴田卓男(安城農林学校から鳥取大学進学、卒業後に一時、下山中学校で教鞭を執るが、後に家業に継ぐ)
八代目 柴田秀和(現当主)

柴田酒造場の沿革

天保元(1830)年 江戸時代後期、旧額田郡下山村に初代・柴田要左衛門が創業。
明治31(1898)年 8月9日夜11時頃に蔵で火災が起こる(立て札が残っている)。
明治32(1899)年 五代目柴田類太が蔵を建て替える(現在の旧蔵)。
明治39(1906)年 柴田平九郎、柴田誠次郎、高木田浅次郎、柴田直吉の4名により山保合資会社を設立。
大正11(1922)年 柴田清蔵が山保合資会社の権利を受け継ぎ、酒名「孝の司」を商標登録。
昭和33(1958)年 現在も使用している井戸の一つ「松林」の井戸掘り完成。
昭和48(1973)年 七代目柴田卓男が、現在の分析場や瓶詰場のある鉄筋工場と貯蔵庫を建設。
平成15(2003)年 現在も使用している井戸の一つ「岩ノ上」の井戸掘り完成。
平成27(2015)年 「众醸蔵」の建設計画、着工。
平成28(2016)年 「众醸蔵」完成。新ブランド「众」(ぎん)を製造開発。

江戸期に建てられた蔵は、明治31年(1898年)に火災で焼失しますが、翌年に再建。その後、大正〜昭和〜平成へと時代を超えて蔵は当時の佇まいのままずっと残りました。写真は昭和の頃の蔵の全景です。この面影は今も残っています。

現在も、明治期に建てられた旧蔵(左手前)が、風情ある佇まいで残っています。右奥は、平成28年に建てられた众醸蔵です。二つの蔵は繋がっており、伝統を継承しながら新しい道を見据える企業姿勢を物語っています。

井戸のお話

その一

六代目柴田清蔵の時代には、井戸は昔の母屋に二つ、貯蔵蔵の中に一つあったが水量が少なく、隣家の横の川からも水を引いてきていた。あるとき、工場で使用する重油タンクから重油が流れ出し、貴重な二つの井戸が使えなくなってしまった。そのため新たな水源を求めて、井戸を掘ることに決めた。全部で七つの井戸を掘ったが、現在も主に使用しているのがその中の二つ「松林」と「岩ノ上」の井戸となる。

その二

「松林」の井戸は、昭和30年に豊田市花山の池下長太郎夫妻にお願いし掘っていただいた。当時はスコップや鍬ですべて手掘りし、3年の歳月をかけて完成。七代目柴田卓男も村松杜氏や従業員とともに、素焼きの土管150個を山の頂上まで運んだ。七代目卓男の妻・啓子も当時は赤子だった現社長の秀和をおぶって、山の上まで作業の様子を見に行ったという。その後、平成の時代になって新たに、建設会社の手による「岩ノ上」の井戸堀りも行われた。こうして掘られた井戸から、現在も蔵の仕込み水を調達している。

アクセス

お車でお越しの方

  • 東名高速道路・岡崎I.C.から約30分
  • 東海環状自動車道・豊田松平I.C.から約30分

公共交通機関でお越しの方

  • ささゆりバスご利用/岡崎げんき館前から「下山地区線」で約40分。事前にバス運転手さんに「柴田酒造場で下車」とひと声おかけください。最寄りの場所で停まります。

※ささゆりバスは平日のみの運行です。その他の額田地域のコミュニティバスなど詳しくは、岡崎市Webサイトをご確認ください。

〒444-3442 愛知県岡崎市保久町字神水39番地 TEL 0564-84-2007 FAX 0564-84-2785
営業時間/平日10:00-16:00 土 11:00-16:00
日曜・祝日は不定休です。下記の営業カレンダーをご覧ください。

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